
Case study.01-A
バイオマスパワーテクノロジーズ株式会社
代表取締役 最高経営責任者 北角 強 氏
企業価値向上を目指して
当社は地域に賦存する未利用の森林資源をバイオマス発電用の燃料として活用するという事をコンセプトに立ち上げた事業です。
未利用森林資源の中でも使い辛いとされているいわゆる歩留まり材であるとか、枝葉、皮の部分を有効活用出来るように 株式会社タクマさんの協力を得て、国内では2000kWクラスの第一号というプロジェクトです。
一般的に市場価値の低い、使われていない森林資源を利用しますので、エネルギー密度が極めて不安定になるのです。
このエネルギー密度が不安定な燃料を使い、いかに燃焼を安定させるかという課題に対し、BMeomo(昨今のAI、IoTシステム)を駆使し、新人の運転員さんが入ったとしても熟練オペレーターのノウハウ、匠の技をこのシステムの中に入れて共有化することで燃焼を安定させ、売上・利益を最大化していこうというのがそもそもの考え方のスタートでございます。
また、発電所の管理者が発電所に居ない時もございますので、その場合でも緊急事態を含む発電所の状態をすぐに察知出来るように、発電所に居なくてもあたかも発電所に居るような環境をBMecomoに再現して頂いております。
発電所の状態を外部からリアルタイムで見える化することで、ステークホルダーである金融機関、株主の皆さんに対しても私共の事業の状況を「見える化」し、「これこれこういうトラブルが発生している」、「データに関してこういう挙動しました」ということを、情報を広くオープンにしてご覧頂けるプラットフォームにしたいという思いもございました。

Case study.01-B
発電プラント所長
西川 弘純 氏
設備の保全と燃焼の効率化
バイオマス発電事業は、「安全」を大前提にいかに設備効率を上げ最大発電を維持し続けるかが重要です。
そこでBMecomoを利用し、蓄積された点検結果の記録と現在の設備の状況を分析して、設備が壊れる前に異常を早期発見し、「こういうようなメンテナンスが必要なんじゃないか」というようなことを考えて適正化を図っていきたいと考えております。また、そうする事でメンテナンス費用のコスト削減というところにも、非常に期待しております。特にこういった高度なIoTを活用していると通常2年に一度実施しなければいけない法定管理審査というものを最大6年まで延長できる制度があり、最終的には点検のスパンを長くすることで点検費用を抑えることを目指しています。
運転管理の面でも、新人オペレーターが入った場合に、熟練オペレーターのノウハウ、匠の技をBMecomoで共有することで、1~2年かけて一人前になってきた期間を短縮し、可能な限り運転を平準化して、燃焼効率化の維持に活用出来ればと思います。